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愛すべき物売りたちへ (1)
じっこしぇんえん、ごごしぇんえん・・・・

そして、彼らの決まり文句が
“じっこしぇんえん(十個千円)”
なのだ。

日本でもそうだが、たとえ外貨であっても、コインは銀行に持ち込んでも両替はできないので、売っているものがどうであろうが、自動的に彼らの最低販売価格(MSP)は千円となる。西安郊外の寺で、木彫りの鴨を売っていたおばさんとの会話・・。

「じっこしぇんえん!じっこしぇんえん!(十個千円!十個千円!)」
「そんなに沢山いらない、多すぎる!」
「ごこしぇんえん!ごこしぇんえん!(五個千円!五個千円!)」
「....」

愛すべき物売りたちへ (1)
愛すべき物売りたちへ (2)
愛すべき物売りたちへ (3)

■万里の長城、兵馬俑坑博物館、二百三高地、莫高窟、張家界、漓江下り・・・。

中国には、世界に名だたる世界遺産や観光地がたくさんある。

私は、これまでに添乗員としては40回ほど中国を訪問したが、どの観光地に行っても必ず出会うのが、商魂逞しい“物売り”たちである。

彼らの商売に対する熱意は凄まじいものがある。観光客がバスから降りたと見るや・・・

どこからともなくその独特の香ばしい臭いとともにワーッと集まってきて、

「私はここに行きました!」と間違いなくアピールできるプリントTシャツやら、毛がすぐに抜けるので、予め10本セットになっている筆やら、いつでも必要なときにバッグから取り出して使えるように、手の部分が伸び縮みする携帯用コンパクト孫の手やら、何か変だなと思ったら、鼻が付いてないパンダの人形やら、色んな土産物を持って私たちの行く手に立ち塞がってくる。

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