|
|
オリンピック開催中は、このタワーの2階から6階までは放送スタジオとして使われていました。最上階の7階はVIP用展望台!周りに何もさえぎるものがないこのオリンピック公園からはさぞや見晴らしがいいことでしょう。
『北京科技報』に掲載された設計士の記事によれば、このタワーはもともとオリンピックの放送スタジオの用途としてデザインしたものではなかったそうです。
それはそうだろうな、と思います。高層ビルではなく、効率的にとか、実用的にとか、そんな配慮はまったくないひたすら美しい「塔」。
|
|
三角錐とさかさまの三角錐をくっつけた、その傾斜は60度のガラス面でできています。施工する職人さんたちは、この上で作業はおろか、立つことすらできません。
結局、考え出された方法は、まず地面で64個の小さい錐面体をつくり、それをつなぎ合わせて18個のユニットを作り、それをクレーンで吊り上げて、積み木の要領で建てていったそうです。
最上層と6層の間には、写真でわかるでしょうか、ちょうど1層ぶんの空間があります。
|
|
風を通すためだとか、構造を安定させるためだとか、いろいろな説がありますが、設計士によれば、「まったくのデザイン上の美学に基づいたもの」とのこと。
「このタワーは古代からの中国の多重塔を彷彿とさせるように作ったけれども、古代の塔と違うところは、外見上の透明さなのです」と設計士は言っています。
現代の七重の塔。北京の青い空に映えます。■
|
|