当時（国鉄時代）から花形スターでありました名称「ブールートレイン」は、東京・上野・大阪等より、毎夜人々の旅の夢や希望を膨らませながら夜の鉄路を疾走してきましたが、急速に変貌を遂げる物流移動の高速化に追随するように大幅に数を減らし、現在日本の夜を疾走する夜行寝台列車は、数えるほどになってしまいました。

時には時間を忘れ、夜行列車に揺られ、気ままに旅をするような時代は、もう過去の遺物のようになってしまいました。

とはいえ、日本国内に限定しなければ、お隣中国には、未だ時代を忘れさせる蒸気機関車が、黒い煙を吐いて、広大な大地を疾走しているではありませんか！

以前知り合った他の旅行社の方ですが、毎年仲間と蒸気機関車を追いかけ、写真撮影の旅を続けていらっしゃるそうです。

「雄大な丘陵地帯を、黒い息を吐きながら苦しそうに踏ん張りながら登っていく蒸気の列車を見ていると、一瞬にして視界から消えていく新幹線とは違って、とても人間味があり、人生そのもののように思える。」とおっしゃられたことを思い出します。