視察を終えて
石家荘周辺は、禅宗の名刹が多い。
日本だと、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗が知られているが、座禅や達磨、沢庵程度の知識しかなく、どちらかというと日本人には馴染みが薄い。
この地域を訪れる日本人も、一部の酪農関係者を除いてほとんどが禅宗関係の方が中心になってくるので、単なる観光ではなく、文化交流が絡んでくることも多く、ある程度、この地域の寺院の格式や位置関係、訪問する日本人団体の性格や組織については把握しておく必要があると思われる。
団体の場合、バスを利用することで、移動時間も余計にかかるので、北京からの日帰りはかなりきつい。石家荘1泊を基本に考えた方がいい。
コースとしては、以下のルートが基本となる。
1日目:北京→定州(開元寺塔)→正定(隆興寺・臨済寺・凌霄塔・開元寺・広恵寺)→石家荘(泊)
2日目:石家荘(河北省博物館)→趙州(趙州橋・柏林寺)→北京
京珠高速(旧京石高速)は、途中のSA(サービスエリア)も多く、売店もまあまあ充実しているので、往復とも1〜2回の休憩を挟むことで、お客様の負担は軽減できるだろう。
通常は、北京のガイドがそのまま案内する形になると思われるが、北京のガイドでこの周辺の寺院を案内できる者はいないし、逆に石家荘には、日本語が堪能なガイドはあまりいないので、各寺院の担当者に出てもらうなり、石家荘のガイドを間に挟んで通訳するなどの工夫が要求される。北京のガイドが案内をすると、案内板や入場券に書かれたガイドブックレベルの案内なってしまう恐れがあり、お客様の満足は得られないだろう。 (M.N)
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