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南インドミッションロードを往く @

南インドを旅した筆者のエッセイ・コラムです。


 

ヒンドゥーの最高神のひとつ
ヴィシュヌ神

多種多様な宗教が混在

 神秘の国インドには、実に多種多様な宗教が混在している。

 センサスとよばれる2001年の国勢調査(インドでは、10年に一度、下1桁が1の年に国勢調査が行われる。最新の国勢調査は2001年。)によると、インドの総人口のうち、最も多いヒンドゥー教徒が80.5%、それにイスラム教徒13.4%、キリスト教徒が2.3%、シーク教徒が1.9%.・・・・と続いている。

 仏教はインドが発祥の地とされているが、様々な歴史の紆余曲折を経て、現在に至っては、ほんの0.8%にしか満たない零細集団となってしまった。

 なんでも、国民の大部分が信仰しているヒンドゥー教には360万(!)もの神がいるそうで、その中のどの神をどう信じるかは自分の勝手で、更に仏教の教えをひらいた釈迦でさえ、ヴィシュヌ神の9番目の化身としてヒンドゥー教に取り込まれているというから、そうなるともう何が何だかわからなくなってくる???

 そんな坩堝的な混沌さがまたインドの大きな魅力のひとつであり、街を歩いていると、極彩色の神々たちの壁画や塑像をそこらじゅうで見かける。

 日本人には、そもそも何の神様だかもよくわからないし、(360万もいれば、インド人だってわからないと思う)、気分でも悪そうな緑色の顔面や、虎とか鳥などに楽しそうに跨っている神様の姿を見ていると、有難味というよりは、どちらかというとタイガーバームガーデン的なキッチュ(失礼!)な印象をもってしまう。

あれも神様これも神様

拡大 拡大 拡大 拡大

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インドのキリスト教
 …… 話を戻して、そんなインドの中で少数派のキリスト教徒が、人口の20%以上を占めている場所がある。インドで最も南に位置するケララ州とタミルナドゥ州、このアラビア海に面した海岸線には、たくさんの教会が立ち並び、さながらミッション・ロードとでもいうべき数多くの教会建築を見ることができる。なぜインドの、それも決して便利とはいえない南端に近い場所でキリスト教は広まっていったのか?

 もともとこの地域は、アラビア海対岸の、中東やヨーロッパ地域との交易が盛んで、コミュニティを築いて暮らしていたユダヤ人商人も多く、さまざまな文化とともに宣教師も海を渡ってきた。

←ゴアにあるボム・ジェズ聖堂(世界遺産)には、フランシスコ・ザビエルが眠る。

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