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地図から消された島 @

風光明媚な瀬戸内にある秘密の島

 美しい島々が浮かぶ瀬戸内は、九州の雲仙や霧島とともに日本最初の国立公園に指定された温暖で風光明媚な場所として知られ、その範囲は、西は福岡の北九州市から、東は和歌山にまで及ぶ広大な公園となっている。

 私自身も福岡在住時は、よく岡山の日生(ひなせ)や牛窓、香川の小豆島などに遊びに行ったものだが、その美しい景色とは裏腹に、戦時中に軍事要塞・化学兵器の生産拠点として利用され、その事実を秘匿するために、陸軍によって“地図から消された島”があることを知ったのはつい最近のことだった。

 もともと“廃墟”なるものに興味がある私は、休暇を利用して先日足を運んでみた。

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フェリーで行ける
 その島は“大久野(おおくの)島”といい、広島県竹原市の沖合3`に浮かぶ周囲4`余の小さな島。 JR呉線の忠海駅前にある港から出ているフェリーを利用して15分ほどで簡単に訪れることができる。

 この大久野島は、かつて国際法で禁止されていた毒ガスを秘密裏に大量生産した“毒ガス島”で、実際にその毒ガスは日中戦争で使用され、中国の人民に甚大な被害を与えたのだが、その事実は戦後も隠匿され続け、1984年にその事実が漏れるまで、軍関係者以外には一切知らされていなかったといういわく付きの島。

 フェリー乗り場でマップを入手し、いざ大久野島へ!

 島唯一の埠頭に到着すると、最初に出迎えてくれるのは“兎”。

 周りを見ると、島じゅう至るところにたくさんの兎が放し飼いになっている。この島には現在人は住んでおらず、数100羽の兎が唯一の住人(?)。これも、毒ガス漏れをいち早くチェックするために島全体に兎が放たれた名残と言われている。

 現在では“うさぎ島”ともよばれる大久野島の散策はここから始まる。 

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