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愛すべき物売りたちへ (3)
じっこしぇんえん、ごごしぇんえん・・・・
愛すべき物売りたちへ (1)
愛すべき物売りたちへ (2)
愛すべき物売りたちへ (3)

■コルカタでは、街を一人で歩いていると、

「やあやあ、昨日も会いましたね!」

日焼けした坂上二郎のようなインド人が、流暢な日本語で話し掛けてくる。

私は、さっきコルカタに着いたばかりだし、バンガロールで坂上二郎に会った記憶もない。

「コルカタは初めてですか?観光ですか?」

と、昨日会ったはずの私に聞いてくる。「俺はひとりで街を歩いているだけだよ!」ちょっとムカツキ気味に答えたが、

「コルカタは危ない人が多い。私が街の面白いところを案内してあげる。私は日本に留学していました。日本人に親切にしてもらったお礼をするのがインド人の礼儀です。」

「俺に恩返ししなくてもいいから。」
「お金はいりませんよ。」
「1人がいいんだ。」
「どこのホテルに泊っているのですか?」
「教えるわけないだろ。」
「じゃあ、その指輪ください。」

「はあ?」・・・わけがわからない。

海外のひとつの楽しみ方かも知れない。

(M.N)

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