空はあいにくの曇り空と小雨模様だが・・・
翌朝は5時に起床、空はあいにくの曇り空であります。朝食会場は6時からのオープンでもありましたので、早々にスタンバイしてくれたガイドの康さんと雑談しながら、お客様の動向を伺っていました。
お客様も天気が心配のようで、朝食会場オープン前からロビーでワイワイ談笑を交えて情報交換、お互い天気が回復することを祈っていらっしゃるようです。朝食会場オープン時には、約半数のお客様が入口に並び、早目の準備に余念がありません。
6時45分、観測地へ向け最初のシャトルバスが出発しましたが、すでに気持が後ろ向きになってしまったお客様が多いのか、10名足らずと少なく、場合によってはホテルで待機する方も出やしないかと心配しましたが、後発の2本にて全員観測地へ向かいました。
観測場所の滴水湖畔は、中国人の観測者はほとんど見受けられず、唯一アメリカ人が一部の遊歩道を貸し切り(警備員を配置するほどの物々しさ)で使用(50-80名程度でしょうか)している程度で、特別混乱は生じない状況でありました。
今回ツアーの目玉でもある湖畔のカフェ2階の貸切の観測場所はお客様ごとに位置が指定され、すでに万全の態勢でお客様を迎えてくれました。
早速お客様は各々の観測機材(カメラ撮影のセッティングが主です)の準備に取り掛かっていましたが、あれよあれよという間に日食の第1接触がスタート、幸いにも雨は降らず相変わらずの曇り空ではありますが、最大食時には何とか雲が切れることを、携帯に結んだテルテル坊主と一緒に空を仰ぐばかりです。
雲の流れはかなり速く、しばしば太陽が顔を覗かせるようになりましたが、お客様の様子を眺めていると、「せめて最大食時にタイミング良く雲が切れてくれ!!」と、無言の悲鳴が湖に響いていました。
なにとぞ太陽を! 神様、仏様、胡錦濤主席!!
いよいよ最大食の時間が近づいてきました。あたりは夕暮れのように暗くなり、空気も冷たくなり...(祈祈祈)

絶妙のタイミングで雲が切れ・・・・
すると、待ってましたの絶妙タイミングで雲が切れ、最大食時のハイライトシーンを拝むことができました!! 2階の観測場所のお客様からも、湖畔のアメリカ人団体旅行客からも大きな歓声が沸き起こり、世紀のイベントは最高潮に盛り上を見せました。
完全に雲が切れなかったのは残念ですが、他の観測ツアーで上海に出向いている方々は全くと言ってよいほど観測不能であったこと考慮しますと、満点ではないでしょうか!
また、トカラ列島へ高額な費用で参加されていらっしゃる方々からも羨ましがられるような光景を、お客様とご一緒に迎えられたことに対し、私自身「ヤッター!!」と叫びたい心境でありました。
僅か5分30分の世紀の瞬間を観測出来まして、お客様は大変幸福な表情をされていらっしゃいました。ハイライトシーンが終了すると、これまた計ったように雨雲が沸き起こり、早々と太陽が姿を消してしまいまして、大粒の雨が舞い降りてきました。こりゃたまらんと言った具合に、お客様全員1階のカフェテリアに避難、ガイドに指示して、少々早目ではありますがホテルへ戻りました。
ホテルでは約1時間の休憩後チェックアウト、昼食会場へ向かう車中で、今回のツアーの目的が達成できたことによるお客様の充実感に満ちた表情は、未だ忘れることができません。
昼食会場でも、まるで昨日初めて出会った方々のツアーと思えないほど、皆打ち解け合っていらっしゃいました。少々豪華な重い昼食を満喫していただきまして食事も終了、1名様上海市内に向かわれますので、ここで別れでありましたが、本団は一路空港へ出発。
車内では、お腹が一杯でスヤスヤお休みの方や、デジカメに収めた映像を確認する方や、皆さんそれぞれの思いに浸りながら時間が過ぎ、約40分でバスは浦東空港へ滑り込みました。
|