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タクラマカン砂漠の怖い街A

 
タクラマカンの怖い街 @
タクラマカンの怖い街 A
タクラマカンの怖い街 B
タクラマカンの怖い街 C

 ひと言に砂漠といっても、その気候は千変万化。
 春には風速50メートルもの砂嵐、夏は地表温度60℃を超える猛暑と洪水、冬は氷点下30℃を下回る酷寒に見舞われる。私が初めて訪れた11月は、日中の最高気温は29℃、明け方の最低気温は-14℃で、1日の気温差は43℃にも達した。

“砂漠で洪水?”と不思議に思われるかも知れないが、年間降雨量が4ミリしかなく、地下水の蒸発量は4千ミリにも達するこの地域は、地表はまったく水を吸わないほど乾燥で固まっており、天山山脈で降った雨や雪解け水が流れ出す夏には、またたく間に洪水が発生し、道や鉄道があっという間に流されてしまう。

 現に、私が若羌から36団(米蘭)へ向う際にはただの砂漠だったところが、10日後に戻ったときには、幅2キロもある大河が忽然と流れており、対岸へ渡るために浅瀬をさがして2時間も迂回したことがあるし、砂嵐の翌日には、すべての道が砂で埋もれてしまい、どこに道があったのかさえわからなくなってしまう。

 地図にある川やダムも実際はほとんど干上がっており、水は大変に貴重だ。橋道班とは、流された橋や壊れた道を補修したり、洪水の水を灌漑に利用したりと、過酷な砂漠の自然条件と戦い、他の班と競争しながら、オアシスの生命線を繋いでいる。

 
写真:ラクダの放牧の様子。周囲の地表が白っぽいのは、極度の乾燥で塩が浮いているもの。水も非常に塩辛い。

私が34団オアシス(鉄干里克)を訪れたのは1994年のことだ。 

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