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タクラマカン砂漠の怖い街B

 
タクラマカンの怖い街 @
タクラマカンの怖い街 A
タクラマカンの怖い街 B
タクラマカンの怖い街 C

 34団オアシス(鉄干里克)を訪れた1994年のこと。ほぼ10日間、中国人ら8人とともに砂漠のテント生活をしていた私にとって、一般市民の姿や街の光景、ミネラルウォーター以外の水を見るのは久しぶり。うれしさのあまり、街のあちこちをカメラに収めた。(これが後のトラブルの引き金となる)。


写真:34団の中心部。この写真がトラブルの引き金となった。

 昼食は、建設餐館という街一番の食堂。人口が少なくお互いが顔見知り同士である街に、突然ランドクルーザーでやって来た外国人は大変目立ったようで、食堂の周囲にはあっという間に人垣が出来、距離を置いてこちらを見ている。

 時折、色黒のいかつい中国人がこちらに向って何かを叫んでいる。

 同行の中国人は、「外国人が珍しいのでしょう。気にしなくてもいいです。」と言うが、その口調は動揺している様子だった。
 なるべく相手にしないように平静を保ちながら食事をしていると、“ドカ、ドカ、ドカッ” と、明らかに殺気に満ちた公安が3人、突然乗り込んできた。「お前はどの国のやつだ!」「なぜ写真を撮った!」「なぜここにいる!」と、ものすごい剣幕で煽ってくる。

 そして、とうとう同行の中国人が公安に連行されてしまった。その場に残された私を含めた3人はどうすることもできず、ただ周囲を取り囲む中国人の中で危険を感じながらじっとしているしかなかった。“生きた心地がしない”というのはこのことだろう。・・・・20分ほど経って、ようやく彼が戻ってきた。

「大丈夫ですが、もうこれ以上写真を撮らないでください。食事が済んだらすぐ出発しましょう。」

 言われるままにそそくさと昼食を済ませ、追われるようにしてオアシスを出発した。その夜、詳しい事情を聞いてみて驚いた。 

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