“スカイシティ” ことアコマ・プエブロは、人口50名ほどの小さな町だが、850年もの歴史をもつアメリカで最も古い町として知られており、更に15世紀にこの周辺に攻め入ったスペイン人から逃れるために、この天然のメサの上に築かれた小さな町は、強固な要塞都市として完成する。
しかし、外界と完全に隔絶した世界であるため、21世紀を迎えた現在でも電気や水道、ガスなどのライフラインはまったく引かれていない。(夜間の立入が遮断されるのもこの理由からだと思われる)。また、岩山の上にあるため、この町には木が1本しか存在しない。
30名ほどの客を乗せたツアーバスは、ガタゴトと砂埃を上げながら、300メートルほど離れたスカイシティへの急斜面を登っていく。
唯一外界と出入りできる車道の両側は、岩山を削った断崖で、あっという間に108メートル(360フィート)の頂上に到着。
バスを降りた私達は、アコマ族のガイドから、教会・墓地・住民の撮影は一切不可であること。買い物以外の住民との会話は禁止であること。住宅の内部には入ってはいけないこと。撮影した町の写真は、個人で楽しむことのみに使用し、外部には公表しないこと。無駄話をしないこと。団体から離れて勝手に歩いてはならないこと。・・・と、ものすごく訛った英語で注意を受ける。
他のツアー客(私以外はすべてアメリカ人)も聞き取り難いようだったが心得ているようで、陽気なアメリカ人も “シーン・・・”と静まり返った雰囲気の中、まず日干し煉瓦(アドービという)でできた教会へ案内される。
もちろん内部も撮影禁止なので紹介することはできないが、その荘厳な雰囲気と極彩色のステンドグラス、天井一面に描かれたフレスコ画の美しさは舌筆に尽くし難い。
↓スカイシティの教会

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