地下トンネル内部は、高さ1.5メートル、幅2メートル、長さは1635メートルで、掘削の音が韓国軍に気づかれないよう、73メートルもの地下にある。ダイナマイトを使用すると、音や振動でバレてしまうので、ほとんどが手作業によるものだという。
内壁は、万一発見された際に、“石炭を掘り進んでいたら、韓国領にいつの間にか入ってしまっていた”という言い訳ができるよう、炭鉱に見せかけるためか、コールタールが塗られている。
見学ができるのはほんの250メートルほどで、折り返し点には頑丈な鉄扉が設置されている。これも、有毒ガスなどを流し込んで攻撃してくる場合に備えたもので、そこかしこから緊張感が伝わってくる。
これらのトンネルは、実際に測量に携わっていたという脱北者の証言によって1974年に第1トンネルを発見、その後現在までに4本が発見されているが、金正日は韓国へ侵攻するために20本の掘削を指示していると伝えられており、まだ16本ものトンネルがこのDMZのどこかで掘り続けられているといわれている。
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