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2019年7月 南米チリ・皆既日食観測の旅
ツアーレポート A
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■ いよいよ感動の皆既日食へ!

 皆既日食は、日本や欧米からのツアーはおおよその動きが事前に把握できるのだが、自家用車やレンタカーでやって来る個人の日食ハンターは予測不能で、当日何が起こるかわからないので、皆既日食当日の7月2日は、まだ薄暗い午前6時にホテルを出発。

 午前8時にはカチユヨに到着し、日食までの時間はここでゆっくり準備を進めることに。

 天気は全天にわたって快晴で、詳細な天気や雲の動きがわかる予報サイトでも、終日、雲が出る可能性が限りなく“0”であることもわかり、万一のためにと目星をつけていた代替観測地への移動も不要になってひと安心。

レストラン前の特別観覧席

 観測地を選定するにあたって訪れた1年前は、このあたりの住民は皆既日食のことなどまったく知らず、興味もないといった感じではあったが、日が近づくにつれて、個人団体を問わずかなりの問い合わせがあったようで、ドライブイン前の駐車場には特別観覧席が用意され、隣接する空き地は観測専用のスペースが設けられ、ここだけでも数百人が訪れるという


観測専用スペースにも徐々に人が集まってきた。

車にも気合のラッピング ちゃっかり販売していたオリジナルTシャツ


弊社観測場所はプライベートエリア内
 ランチを済ませて午後になると、そろそろ本格的な準備の時間。ドライブインは食事の順番待ちの行列ができ、隣接する観測サイトもかなりの人出で賑わい始めたが、裏手にある弊社専用の観測場所は、時折地元の子供たちや店の関係者が珍しい機材なんかを覗きに来る程度で、喧噪を気にすることもない。


■ そして決戦の1分25秒へ!

 それぞれご自身のペースで準備を終え、午後3時23分38秒、いよいよ部分食の始まり!

 
午後3時24分 第一接触直後


午後3時43分 食分25%


午後4時2分 食分50%


午後4時21分 食分75%

このあたりから、明らかに気温も低下し、
半そでではちょっと肌寒いほど。


椅子の穴から漏れる陽射しは太陽の形そのまま。

 あらかじめ購入しておいたパイプ椅子の穴から漏れる陽射しも太陽の形がそのまま。(この観測地には樹木がほとんどないので、木漏れ日の代わりに観測できるよう、座面に穴の開いた椅子を準備)。

弊社の観測機材一式
(シルバーの箱は、カウントダウン用のパソコンの日除け)
いよいよ皆既(本影)が近づいてきた

 

午後4時38分 第二接触直前

そして午後4時39分34秒。ダイヤモンドリングの輝きとともに皆既!

午後4時39分34秒 第二接触(ダイヤモンドリング)

皆既中のコロナ。
上下(東西)に長く伸びているのがわかる。

皆既中の美しい彩層

午後4時40分59秒 
第三接触(ダイヤモンドリング)

第三接触時のダイヤモンドリングとプロミネンス(部分拡大)


 なにしろ1分25秒というごく限られた時間なので、かなり慌ただしい撮影となったが、みなさんぞれぞれ撮影に成功されたご様子でひと安心。


■ 気の遠くなるような渋滞… そして帰国

名物大渋滞
 皆既日食を終えた後の名物が大渋滞。こと今回のチリに限っては、東の山間部にあるビクーニャやピスコ・エルキ、そして北部のカチユヨや有名な天文台が集まるラ・シーヤ方面からの道が、観測の中心であるラ・セレナですべて合流するため、これまで以上の大渋滞は予想されていたが、運悪くラ・セレナに入る手前で道路工事が行われており、車線規制も行われていた。これは予想外。(この日ばかりは臨時で工事を止めてほしかった…)

 そのため、カチユヨからラ・セレナまでの約150キロの移動にかかった時間は7時間近く…

 当然ながら、予約していたレストランには間に合わず、ヒレステーキやサラダ、デザートはすべてケータリングにしてもらい、深夜に到着したホテルのお部屋で召し上がっていただくことに。



バルパライソは色とりどり
 明けて7月3日(水)は帰国日。
サンティアゴへ向け出発し、空港に行く前に世界遺産バルパライソの観光。

 渋滞は既に解消して高速道路を順調に南下したが、途中立ち寄ったサービスエリアでは、商店の棚がほとんど品切れ状態で、なんとコーヒーも売り切れ! 

 皆既日食の影響がこんなところにも及ぶとは…。

 実は昨日、カチユヨからラ・セレナに戻る途中に、地元のスーパーに立ち寄って、チリ産ワインやキヌアなどのお土産を買っていただく時間を作る予定ではあったが、先述した大渋滞によってその時間がなくなっていたので、バルパライソ到着後はまずスーパーに立ち寄ってショッピングの時間。

 その分、市内散策などの時間がなくなってしまったが、曇りがちな天候にもかかわらずバルパライソは快晴で、色とりどりのトタン建築を俯瞰する展望台より町並みをご覧いただき、無事帰国の途についた。



■ 最後に

 今回は非常に短い皆既時間ではありましたが、終日素晴らしい天気に恵まれ、皆既日食をご覧いただけたことは嬉しい限りです。

 想定外の大渋滞や、観光地の変更、ホテルの設備面など、ご参加者のみなさまにはいろいろとご満足いただけなかったことも多々あったかと思いますが、都度多大なご理解とご協力をいただいたこと、心より感謝申し上げます。

 今後も、快適でスムーズなツアーを目指して現地視察や手配を続けて参りますので、機会がございましたら是非またご参加ください。皆様の今後の連勝を祈念いたしております。(Nakamura)


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